CANDY

愛はどんな味でしょうか? Twitter:@to_darui

実績と信頼の高橋優

 

 

 

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この感情は「好き」というより

憧れ」に近いのかもしれない。

 


第一印象は「 熱い人

初めて高橋優という存在を認知したのは外国のどこかで「福笑い」を日本語で路上ライブしてたのをテレビで見たとき、生で見たのは2013年頃のAAAだったかな……ちょっと汚くてやたら声が大きい眼鏡の人みたいな、残念ながら余り良い印象は無かった。今思えばとても勿体ないけれど、こういうのってきっかけとかタイミングがあると思うんです。そもそも熱い人とか苦手だし、世間一般的な「 いい歌 」って苦手なんですよね。反吐が出ちゃう。

 

そんな100万人の為に歌われたラブソングなんかに簡単に想いを重ねたりしないタイプのわたしが高橋優の歌を聞いてもただのいい歌とは思わなかった。どんどんいろんな曲を聴いた。薄暗い洞窟の中に入っていくような、少しの不安とわくわくしてる不思議な気持ち。その洞窟探査の中で彼の心の奥底にある冷めた部分に触れるような感覚と歌詞のリアルさに心がビビッとすることが何度かあった。


そして、ある時 ふと思ったのです。

「この人、わたしと似てるんだ。」

 

心底おこがましいけど割と本気でそう思った。ひょっとしたら同じように思ってるひと、結構居るんじゃないでしょうか? 経験してきたこととか自分や周りに対するコンプレックスとか物事への考え方とか捉え方……心のひねくれ方……言葉で表すとなんだか違う気がするけど深い所にある感覚的な何かが似てるんじゃないかと。

 

はい、そこ、石は投げないで。

 

他にも沢山自分と似ていると思った歌詞はあるのだけれど、彼は幼少期いじめられっ子だったそうだ。そんないじめの体験を元に歌った「CANDY」という曲がある。

 

CANDY

CANDY

  • 高橋優
  • ロック
  • ¥255


これは歌詞を見てもらえればわかると思うのだけれど、初めて聴いたときかなりの衝撃を受けた。いじめられてた芸能人や歌手は結構沢山いるけれどこんな赤裸々にリアルにアウトプットするひとがいるのかと。わたしもいじめられてたんですけど…みたいな芸能人の言葉って素直に聞ける人とそうでない人、居ると思うんだけども。ありふれた日常と言っていじめの内容を紹介するんです、空想の出来事を家族に話して笑ってたんです、この苦しさわかりますか?わたしはとにかくこの胸が苦しくなるくらいのリアルさと言葉のチョイスに驚かされた。


いじめの内容も然る事乍ら、一番衝撃を受けたのは彼の強さ。ついさっき高橋優と自分が似てるとかふざけたことを言ったけれど絶対的に違うものがあって、それが「 強さ 」なんです、自分と近い感覚と無い感覚を両方を持っている高橋優という人間に惹かれるし憧れる。自身の経験とか挫折、苦悩、多くのマイナスな事柄全てを踏まえて絞り出される前向きな考え方、だからこそ伝えてくるものもただの「いい歌」なんかに聞こえなくて等身大のリアルな言葉だから受け取る側の心が少し捻れてても割と素直に受け止められたんじゃないかと思う。 胡散臭くない。そうまさに、実績と信頼の高橋優。

 

 

わたしは小さなことですぐ迷子になってその場から動けなくなる頑固なタイプのクソメンヘラなので、そういう時ゆっくりこっそり隣に座って背中を優しく摩ってくれて自分が、自分自身が顔を上げるのをただひたすら待っていてくれる、そんな高橋優の歌で救われるのです。自分と似てる感覚を持っていて自分では絶対に出てこない答えを歌で示してくれる、聞く度に私はちゃんと生きれているのかと問われるような真っ直ぐで綺麗な歌ばかりと思いきや、「 無理俺ダメだわやっぱり才能ないし世の中は相変わらずクソだし生きるのめんどくさくね? 」みたいなことも歌っている。どちらもリアルで等身大の高橋優の言葉だからこそ、どちらにもどんどん惹かれていくし心を奪われて行く。

 

飾り気のないただの白米みたいな歌詞がいいんだろうな、本人もただの白米みたいな人だから好きなんだろう。たまに腐らしたり卵のせてみたり炒めてみたりきりたんぽにしてみたりしてるけど、元はただの真っ白で綺麗なお米。何かを発信する側のひとが凄すぎてもいまいち人って共感出来ない。自分と近いような感覚を持った人から発信されるなにかに共感したり涙したり出来るんだろうな。高橋優の根本には透明で綺麗な心があって、その中に様々な経験で培われて生まれてきた汚い黒いものと綺麗なものとが上手い具合に共存しているイメージ。たまに真っ黒になるしたまに引くくらい綺麗にもなる。この先もしかしたら少しづつ汚くて黒いものは消えていくのかもしれない。その時代、その時の心境で人は変わっていくだろうし、受け取り方も吐き出し方も無限大だろ。変わっていくのも見ていたい。

 

だって彼はそう、

リアルタイムシンガーソングライターなのだから。

 

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