CANDY

愛はどんな味でしょうか? Twitter:@to_darui

便利さの代償に失ったものは何?

 

 

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リクエストいただきました、ありがとうございます。今回もだいぶ暗めな自分の世界にに入り込んでシリーズ史上最強に支離滅裂になっております、何回も読み返してたら自分でも意味わからなくなりました……最初に謝りますごめんなさい…出来るだけ温かい目で薄目で読んでください…それでは始めます……

 

 

 

 

高橋優 / 発明品

 

発明品

発明品

  • 高橋優
  • ロック
  • ¥250

 


携帯電話、スマホSNS、人類の発明と発達によって便利になった反面それまで無かったはずの、つまり感じなくても生きていけていたはずの「 寂しい気持ち 」も一緒に発明されてしまった、というはなし。


この曲は最初から最後まで、頭蓋骨の裏側にザラザラザラザラ響く高橋優の超低音ボイスで展開していくんですけどそれが、もう、最高に良い。高橋優の低音はエアコンでキンキンに冷えた部屋で寒い~!って言いながらふかふかのお布団に包まるのと同じくらい気持ちと心地が良いんです。そんな超低音ボイスで、特に大盛り上がりすることも無く、ただ淡々と、ぽつぽつと、吐き出し続けます。

 
※めちゃくちゃな余談※ この曲を最初に聞いた時ちょうどわたしのイヤホンが死にかけてて銅線が見えてたんですけどそのせいで良い感じに音が飛んで聞こえてきて、それがなんだかやけに「発明品」っていう曲と合っててびっくりしたんですよね、そういう仕様かと思って。すごいなって。そしたら単純にわたしがボロのイヤホン使ってただけなんですけどねははは…はは…はい。

 

 

簡単だ お買い得だ ワンクリックだ

愛情が アカウントだ 出会った 誘った

SEXした 別れた 入社した 働いた

怒られた 辞めた あぁ 孤独だ 孤独だ

あぁ 困ったな あぁ 

あぁ 孤独だ 孤独だ あぁ どうしよう

 

トントントントンと同じテンポで意味があるような無いような、取るに足らない現代の日常みたいな、そんな言葉がつらつらと並べられて行く。聴いていて知らないうちにどんどん暗い螺旋階段を降りて行くようにだんだん底の方へ引き込まれて行くような、そんな感覚に陥る。 

 

あぁ孤独だ 孤独だ あぁ どうしよう 


冷静に今の自分と孤独を見ているように思わせておいて「どうしよう」と言う。そうだよね、分からないよね。どうやってこの孤独と一緒に生きていけばいいんだろう。自分が孤独だということはわかってるのにその孤独をどうしていいのか、この先はどうしていけばいいのかはわからない。この等身大の叫びみたいな感じがたまらないし近くに感じるひとつの要因でもある。あれ?これわたし?

 
大サビ前の「あぁ嗚呼あゝアァ唖々パート」が言葉は特に無いのに繰り返される「あぁ」からいろんなものが伝わってきてだんだん苦しくなってくる…

こういう、前にも後ろにも押されないような、ただそこに存在するだけのような曲が好きで。

暗くて静かな部屋で独り膝を抱えて目をぎゅっと閉じて聞きたい、とことん自分の孤独を感じて、とことんこの曲の孤独も感じていたい。

 

スマホSNSがなかった頃はこの気持ち、どうだったんだろう?私は割と携帯/スマホ/SNS世代なもので、その前の時代はランドセルを背負って地球を蹴り飛ばしながら過ごしていたから大人な男女の関係性とか大人な心とか気持ちとか深いところはあまり分からないけど、ノートにこっそり自分の心の中をちくちく書き込んでいたようなことを今はフリック入力で不特定多数の知らない人たちが見える世界に垂れ流してるっていうことなのかな。そう考えると今はめちゃくちゃに恥ずかしいことしてるんだな。

自分自身がやってることは昔と対して変わらないはずなのにどうしてこんなにストレス感じて息苦しくなってしまったのか、自分の中だけで成立していた世界の中に「 対人 」が生まれたからだろうか?

個人的な話ばかりで大変申し訳ないけれど、自己肯定感が無いに等しい私のような人間にとって「いいね」とか「リプライ」とか「フォロワー」とか、結構大事で。うわネット恐ろしいなと思う瞬間もあるけど「いいね」とかで自己肯定してもらえているような気がして心がちょっと満たされてるのも事実で。それと同時に少なからずストレスを感じているのも確か。結局、SNSの自分がどこまで本当なのか自分でもよく分かってないし、無意識で演じているかもしれない、どこまでが本当なのか嘘なのか分からなくなる。お手軽過ぎてノートにこそこそ書いてた頃の時間とか想いと比べると今は自分と向き合う深さがなくなってしまったような気がする。

好きなものや思考が似通った顔の知らない人達と簡単に繋がれて想いを共有できるのは絶対的に今の時代の良さだと思うしおかげで楽しくやってる部分が大半だけどこうやって良いことばかりじゃないのも分かってる。でももうそれが自分にとっては必要不可欠なものになってしまった。切っても切れない、満たされると同時に、この「 淋しい気持ち 」とも一生一緒。あぁ、困ったなぁ あぁどうしよう。

 

一人で居た時よりも今の方が誰かと

繋がっているはずなのに

一人でいた時よりも孤独を感じる。

顔を上げて周りを見渡すと、

あぁやっぱり    ひとりだなぁ。と。

 

 

いつか君に言えるかな

「 好きです 」と一言

直接言えるかな

見つめ合って言えるかな

 

君は今ここに居るのかな

未来にいるのかな、

はたまた過去にいるのかな。

 

電波通じてなくても

想い合っていればきっと

会ってるのと同じだと

昔の人が言ってたらしいよ

 

「想い合ってる」 と 「会ってる」 で掛かってて綺麗だと思う。  この昔の人が言ってたらしいよっていうこのどこまでも曖昧であやふやな問いかけで終わるのがまた…良い……… 心の中でいつまでも余韻の波が残り続ける終わり方というか…「~って言ってたらしいけど、今を生きてる君はどう思う?」みたいな。今のネット戦国時代に生きる人全てに教えてあげたい言葉。こんなふうに思える人と出会えたら幸せだね。

 

暗くて重くて、でも決して冷たくない、不思議な曲。ああ~~あぁ…嗚呼…まだまだ暗い暗い螺旋階段を降りて行く必要がありそうだ……

 

 

 

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