音楽なんて無くても生きていけるでしょう
「今日ここに来ることを選択して、
会いに来てくれたあなたに会えて本当に嬉しいです」
一年と少し振りに、ライブに行ってきた。
検温をして消毒をしてスマホにスタンプを押されていざ入場。会場に入った瞬間にふわっと鳥肌が立った。
できるだけ身体を小さくしてじっとその時を待つ。
開演を告げるアナウンス、大きくなって小さくなって消えていくオシャレなSE。 一瞬の暗転、自分のうるさいくらいの心臓の音が最高潮に達した瞬間パッと明るくなるステージ。
真ん中にアコギを抱えて座るちょっと丸い背中のその人を確認したと同時に涙がポロポロと零れ落ちた。この一年間、ずっとこの人に会いたくて。この人の言葉を、行動を、思いを、全部信じて今日までなんとか来れた。その声もその音も毎日聞いていて聴き慣れているはずなのに、何故かそれが全部懐かしくてたまらなく愛おしく感じた。
足で踏まれるアンプのスイッチ、弦と指が擦れる音、ボディをコツンと叩く音、アコギに反射して目に入ってくる照明の光、お茶のポットを置く音、耳心地の良い秋田訛り、ギターの音、力強くて優しい歌声…
全部が今そこにあるという喜びみたいなものを何度も何度も感じては噛み締めた。少し前までは当たり前だったのに。すぐそこに会いたい人が居て、CDでもSpotifyでも無い、生の音と生の声が耳に届いて心が震えるっていうこの苦しくなるくらいの ″ 当たり前 ″ をずっと切望してたんだと強く思った。
朝起きてご飯食べて仕事して帰って寝て、その繰り返しが「生きる」なんだとしたら、そりゃ人並みに出来る。
世間で不要不急といわれるそれは、人によっては悪だの言われるそれは、わたしの「生きる」にとってなくてはならないものでしかないのです。
大丈夫、
音楽は死なない。
この人とこの人の音楽があればこの先
何があっても、大丈夫。
「また、ライブで会いましょう。」
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