「 明日、世界が終わります 」
終焉のディープキス / 高橋優
アルバム「リアルタイムシンガーソングライター」の一曲目に収録されています。おそらく初めて聞いたアルバムでありその一発目がこれだった………はず。すいませんよく覚えてません。とにかく私の中にある高橋優史の最初の最初の方に聞きました。
すごーーーーく高橋優っぽいなぁという印象を持ちました。そんなにいろんな曲聴いていたわけじゃなかったですけどちょいちょい見かけてた本人から出てくる言葉とか空気感とか、とにかくそういうのを含めた「っぽさ」がすごかった。
世の中をこんなエグい角度で見てる眼鏡が見ている世界の歌をもっと聞きたいぞ!と思わせてくれた一曲です。
「世界の終末を描いた映画を観に行った」
「あんなに切羽詰まった場面でどうして長々KissしたりHしたりが必要なんだろうね?」
私はこれを聴くと「デイ・アフター・トゥモロー」を思い浮かべます。「いやいや人類滅亡しかけてるのにそんなイチャイチャしてる暇あるの!?地球凍っちゃうよ!!!」って思いながら観た記憶があります。
無理のある作り物のハッピーエンドを「腑に落ちないエンディング」と言う。映画の世界と現実の世界をリンクさせちゃうところ、現代人の心の孤独と闇、「平和であることが一番だけどそれだけじゃ物足りない!」「つまらない!ねぇ、君もそうでしょう?」って投げかけられると自分の中のそっち側の何かがむくむく膨らんでくる感覚がしてくる。結構ダークなこと言ってるけど使われているのは明るめの音階、ノリの良いテンポ、このミスマッチ感が最高に良いしそれが癖になる。何度も何度も自分の中に放り投げて起こる感情の波を感じたくなる。
気持ちとか『比喩』の部分と対峙して「映画行った」「隣の男女」「その映画館を出たあとに見た渋谷」「街並み」「音」「雑踏」そういう『現実』が鮮明にリアルに描かれているから余計に曲の世界に入り込めるというか。視覚とか聴覚も持ってかれるというか。なんなら映画館のポップコーンの匂いも漂ってきそうなくらい。聴き終わった時の気持ちは映画を1本見たあとの気持ちと類似しているような。
もし、私達にエンディングが来るとして。
「明日世界が終わるから今夜何食べようか」
なぁ~~んてのんびり迎えられるものだったらいいですけど。
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