道無き道を行く貴方へ

親愛なる高橋優さんへ

思い起こせば「高橋優」という人を初めて生で見たのは

約７年前、日本武道館で行われた音楽イベントでした。

「はじめまして！高橋優って言います！」

「次は福笑いという曲を演らせていただきます！」

「よろしくお願いします！」

「声がめちゃくちゃ大きいな」と思った以外の感情の

記憶がありません。驚くほど引っかかりませんでした。

恐らく、当時の私にはあなたの音楽を取り入れて消化する

だけの充分な容量が空いてなかったのだと思います。

それからそれなりの時間が流れる間で

あなたの声が、歌が、言葉が、

私の心の突起に引っかって小さなきっかけが出来ました。

乾いたスポンジが一気に水を吸い込むように、

そこからは一瞬でした。

気付いたときには

私の心の中は高橋優の音楽でいっぱいになっていたのです。

７年前のあの日、あなたの事をボーッと見ていた

当時の自分に教えてもきっと信じて貰えないでしょうね。

こんなに気持ちを揺さぶられる存在になるとは。

これは今までも何度も言っていますが、

あなたという存在は私にとって奇跡の存在です。

私が長い時間をかけてコツコツと作り上げて

ほぼ完成していた小さな世界をぶっ壊してくれたのです。

心の底からこんなに好きになれるものと

大人になってから出会えるなんて。

同じ時代に生まれてこれて、

同じ時代を生きるあなたの音楽を聴きながら

日々を生きられている私は本当に幸せ者です。

今までも、これからも、

悲しい事とか苦しい事とかいろんなことが

沢山待ち受けているだろうけれど

いつだって傍にあるのは高橋優の音楽です。

「普通に」生きるのが苦手な私にとってこれほど

心強くて信頼出来る武器は他にありません。

自分を信じてあげることの大切さを教えてくれて

人と人との繋がりを少しでも信じさせてくれて

今というこの瞬間の尊さを教えてくれて

どうしようも無い過去を肯定してくれて

優しさという強さを体現してくれて

明日を迎える恐怖から救い出してくれて

何にも変え難い思い出を沢山くれて

存在を肯定してくれて、

本当にありがとう。

どうか、これから先も

その歌声と音楽を受け取らせてください

その背中を応援させてください。

それが、ずっと、ずっと続きますように。

あなたとあなたの音楽に出会えて本当に良かった

                                    想いの重いファンより